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8/25(金) ソラブジ《オープス》& 古川聖《ノベレッテ集》完演
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2/23(日) ウェーベルン全歌曲+《パッサカリア》ピアノ独奏版初演

■2014年2月23日(日)15時
カフェ・モンタージュ(京都) http://www.cafe-montage.com/ (地下鉄「丸太町」徒歩5分)
〔お問い合わせ〕 カフェ・モンタージュ 075-744-1070 montagekyoto[at]gmail.com 
〔予約フォーム〕 http://www.cafe-montage.com/mail/mail.html
入場料:2000円(全自由席) ※各公演終了後にワイン付レセプションあり(無料)
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森川栄子(ソプラノ) + 大井浩明(ピアノ)

◆《3つの詩》 (1899/1902)
  1.早春(F.アヴェナリウス)  2.花嫁の夜の祈り(R.デーメル) 3.敬虔(G.ファルケ)

◆《花の挨拶》(J.W.ゲーテ) (1903)

◆《愛の歌》(H.ベーム) (1904)

◆《愛のイメージ》(M.グライフ) (1904)

◆《アヴェナリウスの詩による3つの歌曲》(F.アヴェナリウス) (1903/04)
  1.発見 2.祈り 3.友

◆《デーメルの詩による5つの歌曲》(R.デーメル) (1906/08)
  1.理想の風景 2.岸辺にて 3.昇天 4.夜ごとの怖れ 5.明るい夜

――――――
◇杉山洋一:《間奏曲第IX番「スーパー・パッサカリア」》 ~ウェーベルン:管弦楽のための「パッサカリア」作品1に基づく (1908/2013、世界初演)

◆《ゲオルゲの「第七の輪」による5つの歌曲 作品3》(S.ゲオルゲ) (1907/08)
  1.これはあなたのためだけの歌 2.風のそよぎの中で 3.小川のほとりで 4.朝露のなかを 5.裸木が冬の靄の中で

◆《ゲオルゲの詩による5つの歌曲 作品4》(S.ゲオルゲ) (1908/09)
  1.序詞 - 形を持つものの世界よ 2.誠の心に強いられて 3.そう、祝福と感謝の言葉を 4.こんなにも悲しいので 5.あなた方は炉に歩み寄った

◆《4つの歌 作品12》 (1915/17)
  1.日は去りて(民謡詞) 2.神秘の笛(李白/H.ベートゲ訳) 3.太陽が見えたとき(A.ストリンドベリ) 4.似たものどうし(J.W.ゲーテ)

――――――
◇《ピアノのための変奏曲 作品27》 (1936)
  1.非常に中庸に 2.非常に早く 3.静かに流れるように

◆《ヨーネの「道なき道」による3つの歌 作品23》(H.ヨーネ) (1934)
  1.暗き心 2.天の高みより清涼さが 3.我が主イエスよ

◆《ヨーネの詩による3つの歌曲 作品25》(H.ヨーネ) (1934/35)
  1.何と喜ばしいことか! 2.心の深紅の鳥は 3.星たちよ、夜の銀色の蜂たちよ


森川栄子  Eiko Morikawa, soprano
c0050810_0393654.jpg  北海道教育大学札幌分校特音課程および東京藝術大学声楽科卒業、同大学院修了。DAAD奨学金を得て93年よりベルリン芸術大学に留学、現代声楽曲をアリベルト・ライマン、声楽をエルンスト・G・シュラムの各氏に師事。94年ダルムシュタット現代音楽講習にてクラーニヒシュタイン音楽賞。96年ガウデアムス現代音楽コンクール総合第2位、第65回日本音楽コンクール第1位および増沢賞。ミュンヒェン・ビエンナーレ(細川俊夫『リアの物語』ほか)、ザルツブルク音楽祭(ラッヘンマン『マッチ売りの少女』)、ベルリン・コーミッシェオーパー(リゲティ『ル・グラン・マカーブル』)出演など、数多くの新作世界初演を含む現代声楽作品・オペラを中心に主に欧州にて活躍。国内では2005年に新国立劇場委嘱新作(久保摩耶子『おさん』)、2007年東京交響楽団定期演奏会(ヘンツェ『ルプパ』)、2009年東京室内歌劇場公演(リゲティ『ル・グラン・マカーブル』、ヒンデミート『往きと復り』)、2010年東京室内歌劇場公演(青島広志『火の鳥』)などに出演。2008年秋に帰国し、愛知県立芸術大学准教授、お茶の水女子大学非常勤講師として教鞭をとると同時に活発な演奏活動を展開している。2011年にはベルリン芸術大学教授で現代音楽の共演ピアニストとして第一人者であるアクセル・バウニ氏を招聘し、東京・オペラシティおよび名古屋・電気文化会館にてリサイタルを開催した。

杉山洋一 Yoichi SUGIYAMA, compositore
c0050810_2247263.jpg  1969年東京生まれ。作曲を三善晃、F・ドナトーニ、S・ゴルリに、指揮をE・ポマリコ、岡部守弘の各氏に師事。指揮者として、東京都交響楽団、東京フィルハーモニー交響楽団、東京シンフォニエッタ、いずみシンフォニエッタ、東京混声合唱団など国内の活動のほか、アレーナ・ディ・ヴェローナ、レッジョ・エミリア・カヴァレリッツァ劇場での新作オペラ初演、ボローニャ・テアトロコムナーレ交響楽団、ポメリッジ・ムジカーリ管、フリウリ・ヴェネチア・ジュリア響、ジュネーブ室内管、アンサンブルモデルン、クランクフォールム、ニーウアンサンブル、コントルシャン、リミックスアンサンブル、コレギウム・ノーヴム、ノイエムジーク・ベルリンなど各地で活躍。作品はミラノ・ムジカ音楽祭、ヴェネチア・ビエンナーレより新作委嘱を受け、ザグレブ・ビエンナーレ、ティロル音楽祭、アンジェリカ音楽祭、東京の夏、武生音楽祭など各地で演奏される。ミラノ市立音楽院にて教鞭をとる。

  多数のピアノ曲があるシェーンベルクと違い、ウェーベルンの作風の変遷についてはよく承知をしておりませんでしたが、今回リハーサルを重ねてみて、この一連の歌曲集というのは、実に興味深いドキュメントになっていると思いました。
  特に面白いのは、完全に後期ロマン派の調性音楽の枠で書かれた最初期の習作から、デーメル歌曲集(1906-)を経てゲオルゲ歌曲集(1907-)の無調へ踏み出すプロセスです。映画「エイリアン」で、宇宙飛行士の腹を食い破って怪物が出現する瞬間を目撃する感じ。なぜブーレーズやシュトックハウゼンら戦後前衛のモデルに、シェーンベルクではなくウェーベルンが選ばれたか、にも得心が行きます。

  ウェーベルンの《管弦楽のためのパッサカリア》は、完璧主義者の彼が満を持して「作品1」とした力作で、全作品で最も演奏頻度の高い曲です。確か1910年当時、2台8手の編曲を私的音楽協会で演奏した記録があった筈ですが、どこのアーカイヴにも所蔵されておらず、そもそもピアノのための編曲が存在しておりませんでした。今年は武満賞・芥川賞のオーケストラ本選(新日本フィル・東京フィル)を指揮する作曲家の杉山洋一氏に、あらたに書き下ろして頂きました。これから貴重なレパートリーとして、世界各地で再演されてゆくことでしょう。

  近現代作品で一線の活躍を続けられる森川栄子女史とは、10年ぶりの共演となります。ウェーベルンの歌曲は、音域がかなり低かったり高かったり大変なようです。随分前に一度ウィーンで演奏なさったとの由。

  というわけで、「ゲンダイオンガクって何が面白いのか分からない」という古楽・クラシックファンの方々や、「どうやって自分の個性を見つけたらいいか分からない」という作曲家学生の方々に、是非お薦めのプログラムです。
  世紀末ウィーン、1905年製スタインウェイ使用、オリジナルの歌曲に加えて杉山洋一の新編曲をモンタージュ、ということで、これほどCafe Montageにぴったりな選曲も無いと思います(むしろ勿体無いくらい)。


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《4つの歌 作品12》第2曲「神秘の笛」
原詩:李白(701~762)

春夜洛城聞笛
誰家玉笛暗飛聲
散入春風滿洛城
此夜曲中聞折柳
何人不起故園情

春夜 洛城に笛を聞く
誰が家の玉笛ぞ 暗に聲を飛ばす
散じて春風に入って 洛城に 滿つ
此の夜 曲中 折柳を 聞く
何人か起こさざらん 故園の情

いったい誰だろう、暗闇の中を笛の音が響いてくる。
笛の音は春風の中に乱れ入り、洛陽の町中に広がる。
この夜、曲の中に「折柳」の調べを聴いた。
これを聴いて故郷を偲ばない者があろうか。

 〈・・・この詩の面白さは、初めから視覚を捨てているところにある。聴覚以外の一切の感覚を排して、ただひたすら耳を研ぎ澄まして得た事象から、客地にいる自身の心中に湧き上がる故郷への思いを詠っている。・・・〉
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by ooi_piano | 2014-02-18 00:28 | コンサート情報 | Comments(0)
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