6/4(日)バルトーク弦楽四重奏曲全6曲(ピアノ独奏版)


by ooi_piano

2/6(金)ミャスコフスキー + 2/8(日)西村朗ピアノ個展@京都

感想集 http://togetter.com/li/761909

カフェ・モンタージュ(京都) (地下鉄「丸太町」徒歩5分)
〔お問い合わせ〕 カフェ・モンタージュ 075-744-1070 montagekyoto[at]gmail.com 
〔予約フォーム〕 http://www.cafe-montage.com/mail/mail.html
入場料:2000円(全自由席) ※公演終了後にワイン付レセプションあり(無料)
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c0050810_139030.jpgすべては過ぎ去っていく、戻ってくることはない
人生は急ぎ行く、一瞬の間に
かつて私たちが聞いた言葉の響きはどこなのだ?
かつて私たちを照らした暁の光はどこなのだ?
花は咲き、明日には枯れる
炎がきらめき、すぐに消え去る
波が来ても、次の波に飲み込まれる
私は陽気な歌など歌えない (ダニル・ラートガウス)


Проходит всё, и нет к нему возврата.
Жизнь мчится вдаль, мгновения быстрей.
Где звуки слов, звучавших нам когда-то?
Где свет зари нас озарявших дней?
Расцвел цветок, а завтра он увянет,
Горит огонь, чтоб вскоре отгореть…
Идет волна, над ней другая встанет…
Я не могу веселых песен петь! (Даниил Ратгауз)



2015年2月6日(金) 午後8時開演
《ノスタルギア Ностальгия ― ニコラーイ・ミャスコーフスキィ》
 チェロ:上森祥平   ピアノ:大井浩明

N.ミャスコフスキー(1881-1950):
チェロソナタ第1番 ニ長調 作品12 (1911) [全2楽章]
  I.Adagio /Andante - II.Allegro passonato
チェロソナタ第2番 イ短調 作品81 (1948) [全3楽章]
  I.Allegro moderato - II.Andante cantabile - III.Allegro con spirito
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感想集 http://togetter.com/li/760105

●ルチアーナ・ガリアーノ氏による西村朗個展@京都批評 Hiroaki Ōi interpreta Akira Nishimura -- Sonorità multiformi nelle opere del compositore giapponese, conosciuto anche in Europa grazie alle registrazioni del Quartetto Arditti. Un concerto maratona a Kyoto ha illustrato alcune opere pianistiche (di Luciana Galliano)

c0050810_14385691.jpg2015年2月8日(日)午後3時開演
西村朗ピアノ作品撰集
 トーク:西村朗  ピアノ:大井浩明 

【第1部】
西村朗(1953- ):
《炎の書》(2010)  約10分
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【第2部】
 〔西村氏トーク〕
《神秘の鐘》(2006) 約15分
《薔薇の変容》(2005) 約9分
《カラヴィンカ》(2006) 約10分
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【第3部】
 〔西村氏トーク〕
《オパール光のソナタ》(1998)  約10分
《タンゴ》(1998) 約4分
《アリラン幻想曲》(2002) 約6分
《三つの幻影》(1994) 約16分


c0050810_14394485.jpg西村朗 Akira NISHIMURA, composer
  1953年9月8日、大阪市に生まれる。1973年~80年、東京藝術大学卒業、同大学院修了。西洋の現代作曲法を学ぶ一方で、在学中よりアジアの伝統音楽、宗教、美学、宇宙観などに強い関心を抱き、そこから導いたヘテロフォニーなどのコンセプトにより、今日まで多数の作品を発表している。
  日本音楽コンクール(1974)、エリザベート国際音楽コンクール作曲部門大賞(1977,ブリュッセル)、ルイジ・ダルラピッコラ作曲賞(1977,ミラノ)、尾高賞(1988,1992,1993,2008,2011)、中島健蔵音楽賞(1990)、京都音楽賞「実践部門」(1991)、日本現代芸術振興賞(1994)、エクソンモービル音楽賞(2001)、別宮賞(2002)、サントリー音楽賞(2005)、毎日芸術賞(2005)、ミュージック・ペンクラブ音楽賞(2008)、紫綬褒章(2013)、第51回レコード・アカデミー賞「現代曲部門」等を受賞。1993年~94年、オーケストラ・アンサンブル金沢のコンポーザー・イン・レジデンス。1994年~97年、東京交響楽団のコンポーザー・イン・レジデンス。2010年~、山形交響楽団のコンポーザー・イン・レジデンス。
  近年、海外においては、ウルティマ現代音楽祭(オスロ)、「ノルマンディーの10月」現代音楽祭(ルーアン)、アルディッティ弦楽四重奏団、クロノス・カルテット、ELISION、ハノーヴァー現代音楽協会、ヴュルテンベルク・フィルハーモニー管弦楽団、ラジオ・フランス等から新作の委嘱を受け、ヴィーン・モデルン音楽祭、「ワルシャワの秋」現代音楽祭、MUSICA・ストラスブール音楽祭、ブリスベン音楽祭等において作品が演奏されている。2002年度にはCD作品集「エイヴィアン」(カメラータ・トウキョウ)が、文化庁芸術祭大賞を受賞した。
  現在、東京音楽大学教授。いずみシンフォニエッタ大阪の音楽監督。2010年より草津夏期国際音楽アカデミー&フェスティヴァルの音楽監督。


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c0050810_14404367.jpg炎の書 Flames Calligraphy (2010)
 2010年夏に作曲、翌年1月10日、東京にて中嶋香により委嘱初演。曲の構想に入った当初は、古代の非特定の宗教儀式における聖句の朗唱、すなわちカンティレーションのように、強く唱え訴えかける曲想を考えた。それは「歌う」より、むしろ「語る」ような主導的フレーズが断続的に連なるもので、さらにそれに副次的に、ヘテロフォニックな対奏声部が絡むというものであった。その後、実際に作曲に入り、ピアノを様々に打ち鳴らし、イメージを強め育て上げるなかで、曲想は当初の構想の延長において、人間の肉声的イメージから飛躍して転じ、舞い踊る炎のようなものとなった。それは密教の護摩業の火炎のイメージに近く、密教の火炎文字ごとくに、中空に様々な炎の文字を描き出す。そしてそうした文字が、うねり輝くピアノの音響となって断続的に響きわたる。そのような曲にしたいと思うようになった。その過程で、タイトルを《炎の書》とすることにした。ソステヌート・ペダルによるやや特別な効果の設定は見られるが、内部奏法は一切用いられていない。

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c0050810_14412810.jpg神秘の鐘 [薄明光/間奏曲/霧の河] Mystic Bells (Twilight glow/Interlude/Misty River) (2006)
  2006年5月11日、碇山典子によりCD収録初演。この作曲における「鐘」のイメージは多分に宗教的であるが、仏教やキリスト教等、特定の宗教と結び付いたものではない。さまざまな「鐘音」は時間の流れの輝きの瞬間のようであり、また時空を超えた世界、たとえば異界や死後の世界にまでも届くシグナルのようでもある。さらに言えば、人心の深淵を照らす光のようであり、遠い異界からの光のようでもある。
  I. 薄明光 ── 太陽が沈んだ直後、赤き残光はなお上空にとどまり、山の樹々の風に揺らぐ葉や、雪の高き峰を輝かせる。生から死へと向うゾーン、トワイライト・ゾーンの大気を震わせる鐘である。
  II. 間奏曲 ── これは重い弔鐘が深々と奏されるインターリュードである。弔鐘に乗って、ゆっくりと歌い奏されるのは一種の「子守歌」。孤独な悲しい歌である。
  III. 霧の河 ── 夜の霧の大河にうごめく様々な「存在」の気配。それらはなまめかしい水流の香気と交じり合い解け合って、異界から断続的に出現する不思議なオーロラのような鐘の響きを生みつづける。むろんそれは幻聴。神秘の鐘の音である。

薔薇の変容 Roses Metamorphosis (2005)
  2005年5月24日、碇山典子によりCD収録・献呈初演。作曲イメージの発端に薔薇があった。私は薔薇に、女性原理に通じるような、肉体的・精神的な神秘を感じる。その姿は生命を生む官能の海の珊瑚の森のようであり、その香りは珊瑚の森に触れる波の吐息の香気のようである。ピアノの響きと音色のテクスチュアが持つ触感のエロティシズムに感応したいとの思いで作曲した。静かな夜、ひとりピアノに向って音を探っているとき、その「エロティシズム」には、避け難いタナトスの誘惑が秘められていると感じた。

c0050810_14415745.jpgカラヴィンカ Kalavinka (2006)
  2006年8月20日ザルツブルクで小菅優により献呈初演。タイトルのカラヴィンカ(kalaviṅka)は、日本では〈迦陵頻伽〉(かりょうびんが)と音写されており、それは仏教の阿弥陀経において、極楽に住むとされる特別な姿の鳥である。この鳥は人間の顔を持ち、体は鳥姿で、美しい声を持っている。カラヴィンカは、その美しい声によって仏陀の言葉を歌い、人々の魂を救済する。この曲は、カラヴィンカのイメージによって発想されたものであり、カラヴィンカの住む極楽のイメージは、京都の東寺に伝わる「胎蔵界マンダラ」から得ている。そのマンダラ宇宙は、母の胎内のようであり、様々な色彩の光や霊妙かつ官能的な香気にあふれている。そしてそこには、桃色の初々しい肌を持つ童児のような大日如来を中心に、やわらかで艶やかな御体の仏たちが集まっている。神秘的で豊満なエロティシズムに満たされた極楽宇宙である。カラヴィンカはそこに舞い、苦の現世に生きるわれわれに歌いかける。

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c0050810_14421648.jpgオパール光(こう)のソナタ Opalesque Sonata (1998)
 ドイツ人ピアニスト、クリスティ・ベッカーの1998年10月22日の誕生日のために作曲、同氏によりルートヴィヒスハーフェンにて献呈初演。10月の誕生石オパールが様々な輝きを放つように、人生もまた様々な光に満ちている。初秋の美しい太陽光のもと、そうしたことを思いつつ作曲した。「様々な光の輝き」というテーマにそって、多様な楽案が一つの人生のようなタペストリーを織りあげる、そういった趣きのピアノ曲にしたいと願い、それを織り成す音色の糸や輝きの光の生地も多彩でありたいと思った。

タンゴ Tango (1998)
  1998年12月17日、東京・草月ホールにて高橋アキにより委嘱献呈初演。曲の構成はタンゴのリズム・パターンを織り込んだ4つの音楽素材に基づく一種のロンド形式。主調はロ短調だが曲中にはめまぐるしい転調を含んでいる。テンポは一貫してアレグロで、演奏上、やや技巧的なピアノ小品となったとは言えるかもしれない。こうしたタイプの曲を書いたのは初めてで、私にとっては新鮮で楽しい体験となった。

アリラン幻想曲 Arirang Fantasy (2002)
  2002年6月14日東京にて寺嶋陸也により初演。作曲家林光さんらが中心になって企画された、東京での「アリラン」を特集した演奏会のために作曲したもの。タイトルが示すとおり、有名なアリランの旋律にもとづく自由な構成の幻想曲。このノスタルジックな東洋的旋律を知ったのがいつだったのかまったく思い出せないが、大阪での少年時代、10歳以前であることは間違いない。子供心にもしみ入る名旋律だと思う。

c0050810_14425337.jpg三つの幻影 [水・炎・祈祷] Three Visions (Aqua/Flame/Invoker) (1994)
 高橋アキにより1994年東京で献呈初演。1994年の春、私はインドを旅行し、その際、ガンジス河流域にあるヒンドゥー教の聖地バラナシに数日間滞在した。〈水〉、〈炎〉、〈祈祷〉の三曲より成るこの作品は、その時の体験にインスピレーションを得て作曲したものである。しかしこれはその体験を物語的に描写したものではない。三つの曲はそれぞれに独立した内容を持っており、個々に単独に演奏されることも可能である。


東京公演感想集 http://togetter.com/li/760105
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by ooi_piano | 2015-01-30 13:13 | POC2014 | Comments(0)