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吊り橋のように垂れる腕

  クラヴィア奏法試論:追補2

吊り橋のように垂れる腕_c0050810_20254986.jpg  肩から鍵盤へは、肘・腕が吊り橋のように垂れている・・・・ことを実感するためには、携帯吊り革(1ケ2000円)は如何でしょう。人差し指・中指・薬指を吊り革にひっかけ、腕をだらんと垂らす。指はひっかけるだけで、握り締めてはいけません。手のひらを向こう側へ向ける形です。
  吊り革の位置が上下前後左右に移動してゆく際、腕がぶらんぶらんのモビール状態を保てるよう、背中・脇・腹等の内部の筋肉を調整すること。これは、吊り革(=鍵盤)との押し相撲に等しい。親指・小指以外の指3本で出来るようになったら、次は薬指一本で吊り革にひっかける、あるいは小指一本を吊り革にひっかける、などの発展型を試してみましょう。この、小指一本で吊り革にひっかかった腕が、ハンモックのようにゆらゆらと垂れ揺れるとき、いわゆる尺骨主導の動きがおのずと実現される筈です。鍵盤の上へ小指を着陸させるとき、その的確な入射角は、この「吊り橋状態」から一意的に決まります。一番ラクで確実な入射角が体感出来さえすれば、いつまでも小指や薬指をブッ叩いたり突き刺したり押し付けたり、という人生の無駄遣いにもオサラバです。
  (1)視線は顔の真正面を見ること、すなわち譜面台は出来るだけ高い位置にあること、(2)椅子には骨盤座布団(2500円・273g)で尾てい骨が押し上げられていること 、(3)手は吊り革鍵盤、この(1)(2)(3)の挟み撃ちのはざまを、突っ張りや押し付けを受け流しつつユラユラ揺れ動くことで、名付け得ぬ諸筋肉へ名付け得ぬ脳からの指令が渡り、総合的な自動調整を勝手に開始する筈です。以上、証明終わりッ!!
by ooi_piano | 2009-11-29 20:28 | クラヴィコード様への五体投地 | Comments(0)

Blog | Hiroaki Ooi


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