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平義久・曲目解説等

ピアノ作品について――――平義久


《ソノモルフィー I》(1970)
  多くの作品がそうである様に、私も限られた素材で豊かな変化を求めてみました。
第1曲 Resonances (余韻)
  素材の垂直的な積み重ねとその余韻
第2曲 Elans (飛翔)
  同じ素材の水平的な発展的変化


《鐘楼》(1994)
  山手ゲーテ座ピアノ祭委嘱作品。1994年12月18日、横浜・山手ゲーテ座にて、林今日子により初演。

・・・・・・・・・・・・・・・・・の内にある・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・
・・・・・・・・・・・・・無数にある鐘の群・・・・・・・・・・・・・・・・・・・
・・・・・・・・・・・・・・・時にはひび割れた・・・・・・・・・・・・・・・・・
・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・

  私の訥々(とつとつ)と打ちならす鐘の音が、聴いて下さる方々にメッセージとして届きますかどうか。そうある様願いつつ。

《ピアノロジー》(1999)
  山手ゲーテ座ピアノ祭委嘱作品。1999年9月15日、横浜・山手ゲーテ座にて、林今日子により初演。同9月17日、芦屋・山村サロンにて関西初演。
  この曲は、ピアニスト林今日子さんの依頼により、私自身、ピアノ作品というものについて、もう一度考えてみようと作曲したものです。曲は、
    第一: 歌 (Le chant)
    第二: 共鳴 (La sympathie)
    第三: 総合 (La synthèse)
の3つの部分から成り立っております。


平 義久 Yoshihisa Taïra, composer
  1937年6月3日東京都に生まれる。姉の弾くショパンやモーツァルト、父の弾くジャズピアノを聴きながら育つ。16歳のときドビュッシー「沈める寺」を聞き大きな感銘を受け、作曲家を志す。東京藝術大学で池内友次郎に師事したのち、フランス政府給費留学生として1966年に渡仏、パリ国立高等音楽院でアンリ・デュティユ、アンドレ・ジョリヴェ、オリヴィエ・メシアンらに学ぶ。1971年リリー・ブーランジェ賞、1974年SACEM作曲大賞、1982年ユネスコ国際作曲家会議賞、1985年フランス芸術アカデミー・フローラン・シュミット賞等を受賞。ドメーヌ・ミュジカル、アンサンブル・アンテルコンタンポラン、イティネレール、フランス国立管弦楽団といった演奏団体、ロワイヤン、メッス、オルレアン、ストラスブール、アヴィニョン、東京、ニューヨーク、ダルムシュタット、ベルリン、アムステルダム、タングルウッド等の音楽祭で作品が委嘱初演される。1984年からパリ・エコール・ノルマル音楽院作曲科教授として、長く後進の指導に当たった。2005年3月13日、肺炎のためパリで死去。
1969 Hierophonie I (4チェロ)
1969 Hierophonie III (オーケストラ)
1970 Hierophonie II(15奏者)
1970 Sonomorphie I (ピアノ独奏)
1971 Stratus(フルート、ハープ、22人の弦楽アンサンブル)
1971 Hierophonie IV(フルート、ピッコロ、アルトフルート、バスフルート)
1971 Fusion (2フルート、3打楽器)
1971 Sublimation (ハープ独奏)
1972 Stratus(フルート、ハープ)
1972 Dioptase(弦楽三重奏)
1972 Maya(バスフルートあるいはアルトフルート)
1972 Ignescences(2ピアノ、1打楽器)
1973 Chromophonie(オーケストラ)
1973 Radiance(ピアノと13奏者)
1974 Pantalpha (5奏者)
1974 Hierophonie V (6打楽器)
1974 Eveil(オーボエ、ハープ)
1975 Sonomorphie III (オーケストラ)
1975 Convergence I (マリンバ)
1976 Clea(12人の弦楽アンサンブル)
1976 Convergence II(コントラバス独奏)
1976 Interferences I (2チェロ)
1976 Convergence III(ヴァイオリン独奏)
1977 Meditations (オーケストラ)
1978 Campanella (3または5つの鐘/環境音楽)
1978 風紋(4フルート)
1978 Prelude bleu (アルト・フルート、ハープ、ファゴット)
1980 Erosion I (フルート独奏とオーケストラ)
1980 Dimorphie(2打楽器)
1980 Fu-mon (4フルート)
1980 Cadenza I (フルート独奏)
1981 Ressac (14奏者)
1981 Penombre I (2ギター、12人の弦楽アンサンブル)
1982 Delta (室内オーケストラ)
1983 Moksa, vimoksa (オーケストラ)
1984 Tourbillon(6人の打楽器とオーケストラ)
1984 Proliferation(オクトバスフルートと14奏者)
1984 Monodrame I (打楽器独奏)
1986 Synchronie(2フルート or フルート、尺八)
1986 Monodrame II(ファゴット独奏)
1987 Polyedre(オーケストラ)
1987 Penombre III(ハープと6奏者)
1988 Flautissimo(32人のフルートオーケストラ)
1988 Monodrame III(ギター独奏)
1989 Aialos (フルート、ハープ、テープ)
1990 Synergie(2コントラバス)
1991 Penombre IV (4奏者)
1992 Hexaphonie (弦楽六重奏)
1992 Trichromie (3打楽器奏者)
1993 Pentamorphe (木管五重奏)
1994 Facettes (エレキギター独奏と室内オーケストラ)
1994 Penombre V(ヴィオラ、ピアノ)
1994 Filigrane I (フルート、ピアノ)
1994 鐘楼 (Campanile) (ピアノ独奏)
1996 Penombre VI (アルトサックス、ピアノ)
1996 Divergence (弦楽四重奏)
1996 Diffraction (4鍵盤打楽器)
1996 Zephuros (アルト・フルート、ピアノ)
1997 彩層(オーケストラ)
1998 Reminiscence (フルート独奏とオーケストラ)
1999 時空-人間 (オーケストラ)
1999 Pianologie (ピアノ独奏)
2002 彩雲(室内オーケストラ)
2002 Monodrame IV (ヴィブラフォン独奏)
2003 Ambre (2フルート)
2003 Ennea (9奏者)
2003 Retour(ソプラノ独唱と室内オーケストラ)


by ooi_piano | 2010-12-06 10:10 | POC2010 | Comments(0)

3/22(金) シューベルト:ソナタ第21番/楽興の時 + M.フィニッシー献呈作/近藤譲初演


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