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8/24(土) シュトックハウゼン《光》三部作一挙上演

感想集 http://togetter.com/li/556896

大井浩明・連続ピアノリサイタル2013 in 芦屋
Hiroaki OOI Klavierabend-Reihe
《STOCKHAUSEN UND DANACH》

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山村サロン (JR芦屋駅前)
〒659-0093 芦屋市船戸町4-1-301 (ラポルテ本館3階)
チケット:全自由席 前売り¥2500 当日¥3000
予約/問い合わせ: 山村サロン 0797-38-2585 yamamura (at) y-salon.com
[チラシpdf http://twitdoc.com/20SS]

第1回公演 藤倉大とシュトックハウゼンによる初期ピアノ曲群 [2013.6.15]
第2回公演 細川俊夫の全ピアノ作品とラッヘンマンの大作 [2013.7.13]

【第3回】 8月24日(土)18時開演(17時30分開場)
――――パフォーマンスを伴うシュトックハウゼン《光》三部作一挙上演

ピアノ/大井浩明  協力/田中裕行(大阪大学産業科学研究所)

●K.シュトックハウゼン:クラヴィア曲 第XIV 《誕生日のフォルメル》 (1984/オペラ『光の月曜日』より  (約6分)
●三宅榛名:《Come back to music》 (1973/2013) 改訂版初演 (約7分)
●K.シュトックハウゼン:クラヴィア曲 第XII 《試験》 (1979/オペラ『光の木曜日』より) (約22分)
  1.Examen - 2.Examen - 3.Examen

(休憩15分)

●K.シュトックハウゼン:クラヴィア曲 第XIII 《ルシファーの夢》 (1981/オペラ『光の土曜日』より) (約34分)
  導入部 - I.Formelzyklus - II.Formelzyklus - III.Formelzyklus - IV.Formelzyklus - V.Formelzyklus - „Die einfache Melodie“

三宅榛名 〈Come back to music〉 (2013年改訂版)
8/24(土) シュトックハウゼン《光》三部作一挙上演_c0050810_5424712.gif  できうれば、音楽へのノスタルジーをこめて。
  音のひびきが、次の音をつむぎ出し、その危ういひびきから繰り出される音楽が、次第に姿をあらわす。曲は、ただよいつつ揺れ動くテンポや微妙な音色の多様性が込められているため、演奏者には自発的なアプローチがより求められる。
  今回の改訂版は、中間部のダイナミックスの変更と、過分に弾きにくかった箇所をいくらかシンプルに直した。(三宅榛名)

三宅榛名 Haruna Miyake, composer
  作曲家およびピアニストとして現代音楽の分野で活躍。ニューヨークのジュリアード音楽院作曲科を卒業。ヴィンセント・パーシケッティに師事。「弦楽オーケストラの詩曲」でベンジャミン賞(1964)を受賞。ニューヨーク作曲家フォーラムにおいてデビューし、リンカーンセンター・タリーホールのオープニング・コンサートシリーズで「Six Voices in June」(1969)を委嘱されるなど、ニューヨークで作曲家のキャリアを始める。オーケストラから、アンサンブル、ヴォイス、邦楽器まで多岐にわたる作品書いている。
  ピアニストとしては、クラシック、現代音楽、即興音楽の分野で活動し、フレデリック・ジェフスキ、ジョン・ゾーン、ウェイン・ショーター、リチャード・ストルツマン、セルゲイ・クリョーヒンなどさまざまなミュージシャンと、また、舞踏家・大野一雄、能楽家・観世栄夫などとも共演している。
  これまで、ロッケンハウス音楽祭、ハイデルベルク音楽祭、ニューヨークのミュージック・フロム・ジャパン音楽祭、ソウルのパン・ムジーク・フェスティバルなどの国際音楽祭に作曲家、あるいはピアニストとして招待されている。

主要作品
〈君は最初の通りを...〉4人の打楽器奏者のための(1987)
〈プレイ・タイム〉ウインド・オーケストラ、ピアノ/シンセサイザーのための(1989)
〈スノウ・ヴォイス〉6人の女声、アコーディオン、ピアノのための(1996・東京の夏音楽祭委嘱)
〈滅びた世界から 耶利米亜(エレミヤ)哀歌より〉(1997・国立劇場「仏教・声明」公演委嘱)
〈風の夜〉オルガンのための(2006・みなとみらいホール委嘱)


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8/24(土) シュトックハウゼン《光》三部作一挙上演_c0050810_5433214.gif  シュトックハウゼンの《鍵盤曲 Klavierstücke》のシリーズは、まず第I番~第XI番(1952-1961)がピアノ独奏のために書かれた。約20年のブランクののち、連作オペラ『光 Licht ~一週間の七つの日』(1977-2003、全7作)の抜粋として、特殊奏法やアクション等をともなったピアノ独奏のための第XII番《試験》(『木曜日』第1幕第3場)(1979/83)、第XIII番《ルシファーの夢》(『土曜日』第1場)(1981)、第XIV番《誕生日のフォルメル》(『月曜日』第2幕第2場)(1984)、そして電子的クラヴィア(elektronisches Klavier)と電子音響のための第XV番《サンティ・フー [シンセ狂]》(『火曜日』第2幕終結部)(1991)、第XVI番(『金曜日』第2幕)(1995)、第XVII番《彗星》(『金曜日』第2幕)(1994/99)、電子的クラヴィア独奏のための第XVIII番《水曜日のフォルメル》(『水曜日』より)(2004)、第XIX番(『日曜日』終結部)(2001/2003)が独立曲として切り出された。
  クラヴィア曲第XII番《試験》は、1981年3月ミラノ・スカラ座で初演されたオペラ『光の木曜日』(1978-1981)の「ミヒャエルの青年時代」「ミヒャエルの地球一周旅行」「ミヒャエルの帰郷」の全3幕のうち、第1幕第3場「試験」にあたる。ピアノ独奏版は1983年6月9日、ジュネーヴ近郊ヴェルニエにて、三女マイエラ・シュトックハウゼン(1961- )により献呈初演。付点16分音符+32分音符+8分音符(=3:1:4)に三分割されたE音が、そのまま拡大され3つの「試験」の大枠となる。オリジナル版のピアノ伴奏パートに加えて、第1の試験ではテノール歌手、第2の試験ではトランペット奏者、第3の試験ではダンサーによって演じられる主役ミヒャエル、ならびにソプラノ・バス・ダンサーによる「審査員」等も、独奏版へ盛り込まれた。
8/24(土) シュトックハウゼン《光》三部作一挙上演_c0050810_559712.gif  クラヴィア曲第XIII番《ルシファーの夢》は、1984年5月ミラノで初演されたオペラ『光の土曜日』(1981-83)の「ルシファーの夢」「ルシファーの鎮魂歌としてのカティンカの歌」「ルシファーの踊り」「ルシファーの別れ」の全4幕のうち、冒頭の第1幕にあたる。バス歌手を伴うオリジナル版は1981年11月19日メッスで、バス歌手のパートを除いたピアノ独奏版は1982年6月10日にトリノのレージョ劇場で、各々マイエラ・シュトックハウゼンにより献呈初演。「魔法の精霊(Zauberspuk)のように」演奏される、「楽しい微笑を誘うチャーミングな曲芸」や補助楽器は、ときに観客からの強い抗議、ひいてはホール出入り禁止の事態を招き、「このユーモアが作品の主要な特質としてすぐに理解されないことは私にとって不思議なことです」と作曲者は訝る。約35分の演奏時間は、全19作のクラヴィア曲の中で最長である。
8/24(土) シュトックハウゼン《光》三部作一挙上演_c0050810_16141730.jpg  クラヴィア曲第XIV番《誕生日のフォルメル》は、1988年5月ミラノで初演されたオペラ『光の月曜日』(1984-88)の「エーファの最初の出産」「エーファの二度目の出産」「エーファの魔法」の全3幕のうち、第2幕第2場「ピアノ曲を伴う受胎」にあたる。1984年8月7日~8日に独キュルテンで作曲されたピアノ独奏版は、1985年3月31日にバーデン・バーデンでのP.ブーレーズ60歳記念演奏会で、またピアノ・少女合唱と管弦楽のための最終ヴァージョンは1988年4月7日にケルンで、各々ピエール=ロラン・エマール(セキセイインコ役)により初演。ブーレーズ60歳の「誕生日」へ献呈されている。
by ooi_piano | 2013-08-21 05:27 | Comments(0)

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