
■2014年3月5日(水)20時
カフェ・モンタージュ(京都) http://www.cafe-montage.com/ (地下鉄「丸太町」徒歩5分)
《クラヴィコードによる1780年代》
■L.v.ベートーヴェン:選帝侯ソナタWoO47 第1番変ホ長調 (1782/83)
Allegro cantabile - Andante - Rondo vivace
□W.A.モーツァルト:幻想曲 ニ短調 KV397(385g) (1782)
◆L.v.ベートーヴェン:全ての長調にわたる2つの前奏曲 Op.39 (1789)
○福島康晴:〈楽興の時 I ~クラヴィコード独奏のための〉(2014、委嘱初演)
■L.v.ベートーヴェン:選帝侯ソナタWoO47 第2番へ短調 (1782/83)
Larghetto maestoso /Allegro assai - Andante - Presto
□W.A.モーツァルト:ロンド イ短調 KV511 (1787)
○福島康晴:〈楽興の時 II〉(2014)
■L.v.ベートーヴェン:選帝侯ソナタWoO47 第3番ニ長調 (1782/83)
Allegro - メヌエットと6つの変奏 - Scherzando, Allegro ma non troppo
□W.A.モーツァルト:アダージョ ロ短調 KV540 (1788)
◇C.P.E.バッハ:幻想曲嬰ヘ短調「C.P.E. バッハの情念」H300/Wq.67 (1787)
○福島康晴:〈楽興の時 III〉(2014)
(以上クラヴィコード独奏)
〔お問い合わせ〕 カフェ・モンタージュ 075-744-1070 montagekyoto[at]gmail.com
〔予約フォーム〕 http://www.cafe-montage.com/mail/mail.html
入場料:2000円(全自由席) ※各公演終了後にワイン付レセプションあり(無料)
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福島康晴:《楽興の時》〜クラヴィコードのための
シューベルトが作曲した『楽興の時』の原題はフランス語で、«Moments Musicaux»と記す。直訳すると「音楽的瞬間」であり、いささか邦題とは受ける印象が異なる。シューベルトが意図した「瞬間」とは、ピアノ・ソナタのように3楽章から成る「長い発展的ストーリー」ではなく、一つのアイデアでコンパクトにまとめた小品という意味ではないだろうか。拙作もその意味で『楽興の時』とよばれ得る。3つから成る小品は、それぞれ一つのアイデアから出発し発展したり、発展しなかったりして小さな世界に留まる。それは、まるで独り言のようで、人に聴かせることを前提としていなかったかもしれない「クラヴィコード」という魅力的な楽器に語らせるために相応しいものである。
福島康晴 Yasuharu FUKUSHIMA, compositore

バロック声楽法を牧野正人氏に師事後、2006年に渡欧、イタリア・ミラノ市立音楽院においてルネサンス対位法をディエゴ・フラテッリに学ぶ。これまでに声楽をビアンカ・マリア・カゾーニ、ヴィンチェンツォ・マンノ、アントネッラ・ジャネーゼの各氏に師事。演技指導をデーダ・クリスティーナ・コロンナ、アンサンブルをマーラ・ガラッシより薫陶を受ける。また、モンテヴェルディ周辺の音楽理論・演奏慣習をロベルト・ジーニ(ヴィオラ・ダ・ガンバ)に師事。2009年にミケランジェロ・グランチーニ(1605-60)の論文とコンサートにより、最高点・褒賞付きで卒業。この論文に収められている自ら編集したグランチーニの宗教曲集はイタリアの出版社より刊行予定である。主宰するアンサンブル・グランチーニの演奏は、イタリア国営放送ラジオ”Rai 3"で生中継が行われた。
併せてミラノ市立音楽院の指揮科にも在籍し、エミーリオ・ポマーリコ、レナート・リヴォルタ、杉山洋一の各氏に師事。2010年にはミラノのテアトロ・ダル・ヴェルメにおいて、オーケストラ「イ・ポメリッジ・ムジカーリ」を、2012年にはミラノ・ジュゼッペ・ヴェルディ交響楽団を指揮し好評を博した。昨年末に6年間に渡るイタリアでの活動に終止符を打ち帰国。