
一柳慧 個展
2016年8月26日(金) 19時開演(18時半開場)
山村サロン (JR芦屋駅前・ラポルテ本館3階) 芦屋市船戸町4-1-301 http://www.y-salon.com/
チケット:全自由席 前売り¥2500 当日¥3000
予約/問い合わせ: 山村サロン 0797-38-2585 yamamura[at]y-salon.com
一柳慧(プレトーク)
大井浩明(ピアノ、笙(※))
一柳慧(1933- ):《トッカータ》(1953)
《ピアノ音楽第1》(1959)
《ピアノ・メディア》(1972)
《タイム・シークエンス》(1976)
《星の輪》(1983)(※)
《ピアノ音楽第9》(2015)
(休憩 15分)
《時の佇い I 》(1983/86)第1楽章 (※)
《雲の表情》(1984-99)より
-- 雲の表情 I
-- 雲の表情 II
-- 雲の表情 III
《時の佇い I 》(1983/86)第2楽章 (※)
《雲の表情》(1984-99)より
--IV. 〈雲の澪〉
--V. 〈雲霓(うんげい)〉
--VI. 〈雲の瀑〉
《時の佇い I 》(1983/86)第3楽章 (※)
《雲の表情》(1984-99)より
--VII. 〈雲の錦〉
--VIII. 〈久毛波那礼(くもばなれ)〉
--IX. 〈雲の潮〉
《時の佇い I 》(1983/86)第4楽章 (※)
《雲の表情》(1984-99)より
--X. 〈雲・空間〉
西田博至氏寄稿 〈一柳慧のピアノ音楽から〉
一柳慧 (作曲/プレトーク)
1933年2月4日、神戸生まれ。作曲家、ピアニスト。作曲を平尾貴四男、池内友次郎、ジョン・ケージ、ピアノを原智恵子、ヴィヴェレッジ・ウェブスターの各氏に師事。第18回(1949)および第20回(1951)毎日音楽コンクール(現、日本音楽コンクール)作曲部門第1位入賞。1954年から57年までニューヨークのジュリアード音楽院に学ぶ間、エリザベス・クーリッジ賞(1955)、セルゲイ・クーセヴィツキー賞(1956)、アレキサンダー・グレチャニノフ賞(1957)を受賞。
「20世紀音楽研究所」フェスティバルの招聘により1961年帰国。自作および日欧米の新しい音楽の紹介と演奏をおこない、さまざまな分野に強い刺激を与える。1966–67年、ロックフェラー財団の招聘により再度渡米、アメリカ各地で作品発表会をおこなう。1976年、ドイツ学術交流会(DAAD)の招聘でベルリン市にコンポーザー・イン・レジデンスとして半年間滞在。欧州各地の音楽祭で自作の発表と邦人作品の演奏をおこなう。その後も再々訪欧し、ヨーロッパのプロ・ムジカ・ノヴァ・フェスティヴァル(1976)、メタムジーク・フェスティヴァル(1978)、ケルン現代音楽祭(1978、 81)、オランダ音楽祭(1979)、ベルリン芸術週間などから委嘱を受ける。
1981年《ピアノ協奏曲第1番「空間の記憶」》で第30回尾高賞を受賞。1984年に、作曲、演奏、プロデュース活動に対して中島健蔵最優秀賞を、また《ヴァイオリン協奏曲「循環する風景」》で2度目の尾高賞を受賞。同ヴァイオリン協奏曲は、同年2月にニューヨークのカーネギー・ホールでアメリカ初演された。同じ年の6月には現代音楽祭「今日の音楽」のテーマ作曲家として、西武劇場において多数の作品が演奏され、同じ月には日仏文化サミットの一環として、武満徹とともにパリのシャンゼリゼ劇場でフランス国立管弦楽団によるオーケストラ作品の演奏会が行われた。1985年5月、フランス共和国芸術文化勲章を受章。1988年11月、サントリー音楽財団(現、サントリー芸術財団)の主催による「作曲家の個展――’88 一柳 慧」で、同財団委嘱の《交響曲「ベルリン連詩」》を発表。この演奏会は、1989年1月の第30回毎日芸術賞を受賞する。1989年にはこれまでの一連の活動に対して京都音楽賞大賞を、《ピアノ協奏曲第2番「冬の肖像」》により3度目の尾高賞をそれぞれ受賞。翌1990年、《交響曲「ベルリン連詩」》で、4度目の尾高賞を受賞。
80年代から90年代にかけて、国立劇場からの委嘱により、《往還楽》、《雲の岸、風の根》、《伶楽交響曲「闇を熔かして訪れる影」》などの、雅楽、伶楽、声明、舞のための大規模な作品を継続的に発表。1989年9月には、国立劇場の二つのホールを同時に使用する《伶楽交響曲第2番「日月屏風一雙 虚諧」》が初演。1989年に伝統楽器群と声明を中心とした合奏団「東京インターナショナル・ミュージック・アンサンブル—新しい伝統」(TIME)を組織。以来、アメリカ各都市と、イギリス、ドイツ、オーストリア、フランス、ノルウェーなどヨーロッパ各地の演奏旅行をおこない、ベルリン・フェスティヴァル(1992)、ウィーン・モデルン(1996)、ハダースフィールド現代音楽祭(1992)、ウルティマ・オスロ現代音楽祭(1997)など多くの音楽祭に出演した。自身の伝統楽器群と声明、舞のための《道》、《道Ⅱ》など、欧米各地で演奏された。2002年には第33回サントリー音楽賞を受賞。2004年、パシフィック・ミュージック・フェスティバル(PMF)のコンポーザー・イン・レジデンスに就任。2006年、3作目のオペラ《愛の白夜》を初演。
1999年に紫綬褒章を、また2005年には旭日小綬章を受章。2008年文化功労者。現在、TIMEの芸術監督、アンサンブル・オリジン――千年の響き音楽監督、日本音楽コンクール顧問、セゾン文化財団評議員、サントリー芸術財団評議員、神奈川芸術文化財団芸術総監督等などをつとめ、現代音楽の普及にも携わる。最新作に、交響曲第9番《ディアスポラ》(2014)、ピアノ協奏曲第6番《禅 - ZEN》(2016)、交響曲第10番《さまざまな想い出の中に》(2016)等。
