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F.クープラン:クラヴサン組曲集第3巻+第4巻 〔全3回〕

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フランソワ・クープラン円熟期の連作、チェンバロ音楽の最高峰を至近距離で堪能するステュディオ・コンサート!

フランソワ・クープラン(1668-1733) 生誕350周年記念
クラヴサン組曲集第3巻+第4巻(全曲)連続演奏会 〔全3回〕

大井浩明(チェンバロ/お話)

合同会社Opus55スタジオ(京王新線・幡ヶ谷駅徒歩6分) [東京都渋谷区幡ヶ谷3-8-10]
各公演 3000円(当日券のみ)

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【最終回】 9月16日(日)15時開演(14時45分開場)

●F.クープラン(1668-1733) :第23組曲(ヘ長調) [(前奏曲) - 大胆 - 編み物をする人たち - アルルカン - ディーロス島のゴンドラ - 山羊の足をしたサテュロス]

□F.ドナトーニ(1927-2000):《ドゥエット》(1975、日本初演)

●F.クープラン:第24組曲(イ短調/イ長調) [大殿様たち、荘重なサラバンド - 若殿様たち、元は伊達男 - 人の心を射留める矢 - 花飾り - がらくた - 素敵なバビシュ、またはおどけた恋 - 美しいジャヴォット、かつての王女 - 両性具有、パッサカリアのテンポで]

□I.クセナキス(1922-2001):《二重平衡(ディプリ・ズィーア)》(米沢典剛によるチェンバロ独奏版、初演)(1952/2017)

●F.クープラン:第25組曲(変ホ長調/ハ長調/ハ短調) [妄想 - 神秘 - モンフランベール - 勝ち誇るムーサ - さまよう亡霊]

  (休憩 約15分)

●F.クープラン:第26組曲(嬰へ短調) [病み上がり - ガヴォット - ソフィ - 刺々しさ - パントマイム]

□S.ブッソッティ(1931- ):《啓示を受けた乙女》(1982、日本初演)

●F.クープラン:第27組曲(ロ短調) [(前奏曲) - 至高、アルマンド - 芥子 - 中国人 - 機知]

□J.S.バッハ(1685-1750):《音楽の捧げ物 BWV1079》より「大王の主題によるトリオソナタ ハ短調」(米沢典剛によるチェンバロ独奏版、初演)(1747/2017) [I. Largo - II. Allegro - III. Andante - IV. Allegro - V. 無限の謎カノン]

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(終了)【第1回】2018年7月29日(日)15時開演(14時45分開場)
●フランソワ・クープラン(1668-1733) :第13組曲(ロ短調) [(前奏曲) - 花開く百合 - 葦 - 胸飾りのリボン - フランスのフォリア、またはドミノ - 煉獄の魂]
○スティーヴ・ライヒ(1936- ):《クラッピング・ミュージック》(1972)
F.クープラン:第14組曲(ニ長調/ニ短調) [恋の小夜啼鳥 - 小夜啼鳥のドゥーブル - おびえた紅鶸 - 嘆き節の虫喰いたち - 勝ち誇る小夜啼鳥 - 七月 - キュテラ島の鐘 - 些細なもの]
S.ライヒ:《ナゴヤ・マリンバ》(1994)
F.クープラン:第15組曲(イ短調/イ長調) [(前奏曲) - 摂政、またはミネルヴァ - ねんね、または揺り籠のクピードー - 散漫 - ショワジのミュゼット - タヴェルニのミュゼット - 温和と辛辣 - 花咲く果樹園 - シャブイユ公女、またはモナコのムーサ]
  (休憩 約15分)
F.クープラン:第16組曲(ト長調/ト短調) [類稀な気品、またはコンティ - ヒュメン=愛 - 処女たち - 愛らしいテレーズ - おどけ - 粗忽者 - レティヴィル]
S.ライヒ:《ピアノ・フェイズ》(1967)
F.クープラン:第17組曲(ホ短調) [尊大、またはフォルクレ - 小さな風車 - 鐘 - クラント - バニョレの乳しぼりの少女たち]


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(終了)【第2回】 8月19日(日)15時開演(14時45分開場)
フランソワ・クープラン(1668-1733) :第18組曲(ヘ短調/ヘ長調) [アルマンド:ヴェルヌイユ - ヴェルヌイエット - 修道女モニク - 騒々しさ - 感動 - ティク・トク・ショク、またはマイヨタン - 跛のガイヤール]
□ジェルジ・リゲティ(1923-2006):《連続体(コンティヌウム)》(1968)
●F.クープラン:第19組曲(ニ短調/ニ長調) [(前奏曲) - カロタンとカロティーヌ、または縁日劇場の芝居 - カロティーヌ - うぶな娘 - ボンネット帽 - ドミニコ会修道士の癲狂 - ムーサ=プランティーヌ - つけぼくろ]
□佐野敏幸(1972- ):《GRS(ガレサ)》(2009、委嘱作品・東京初演)
F.クープラン:第20組曲(ト長調/ト短調) [王妃マリ - 道化役者 - ケルビムたち、または愛らしいラジュール - クルイイ、または小クープラン - 生意気なマドロン - 優しいジャヌトン - セジル - タンブーラン]
  (休憩 約15分)
F.クープラン:第21組曲(ホ短調) [(前奏曲) - ハートの女王 - 躍動 - クープラン - 喧嘩、ハープ風の曲 - 寸鉄]
□上野耕路(1960- ):《リベルタン組曲》(2018、委嘱新作初演) [前口上 - フランス風序曲 - アリオーソ - ディヴェルティスマン - サラバンド - メヌエット - バデイヌリ]
F.クープラン:第22組曲(ニ長調/ニ短調) [戦利品 - 戦利品の続きの第一エール - 夜明け、アルマンド - 鰻 - 足がらみ - 交差するメヌエット - 手品]


上野耕路:《リベルタン組曲 Suite Libertine pour clavecin》(2018)
  [ I. Préambule - II. Ouverture Française - III. Arioso - IV. Divertissement - V. Sarabande - VI. Menuet - VII. Badinerie ]
  世界には誤解されている人々が沢山いる。マルキ・ド・サド(Marquis de Sade, 1740-1814)もその一人であろう。クラフト=エビングが病理学的に彼の名前を使った時から、サドには「サディスト」と言うスティグマが刻み込まれてしまった。
  実際サドは妻への手紙で自分はリベルタン(放蕩もの)であるが犯罪者ではないと述べているし、フランス革命後革命派に祭り上げられた彼はその地位を利用して自分を陥れた貴族をギロチンから救おうとしたりしたらしい。実にクラフト=エビング的ではないサドが浮かび上がる話ではないか。
誤解された人を救うことはできないかも知れないが、音楽の題材にすることはできる。
  サド(S-A-D-E)の名前はバッハ(B-A-C-H)のように音名そのままであることに注目し、そこから音列(逆行と反行が同じ)を導き出しサドの属する18世紀的な音楽を考えた。サドはモーツアルトと同じような世代なのでこの度の曲のようなバロック的な組曲の時代の人ではないけれども。
  ところでローマ大賞とは、サドをシャラントン精神病院へ送り込んだナポレオンが1803年に制定したものである。ここに音楽史とサドとの奇妙な関係を感じることもできなくはない。(上野耕路)

上野耕路 Koji UENO
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  千葉県出身。日大藝術学部在学中に、「8 1/2」、サエキけんぞうらと「少年ホームランズ」「ハルメンズ」を、戸川純・太田螢一と「ゲルニカ」を結成、1982年に『改造への躍動』でYENレーベルからデビュー。1985年、無声映画のための『Music For Silent Movies』をリリース。1986/87年、坂本龍一の映画音楽プロジェクトへ参加、『子猫物語』『オネアミスの翼』『ラストエンペラー』などを手がける。高嶺剛監督『ウンタマギルー 』(1989)で第44回毎日映画コンクール音楽賞。14奏者のための《日本民謡組曲》(1990、国立劇場委嘱)、邦楽器アンサンブルのための《Sinfonietta Rurale》(1992)・《稲の王》(1996)(日本音楽集団委嘱)、6奏者のための《Connotations》(1993、ポール・ドレッシャー・アンサンブル(サンフランシスコ)委嘱)等。NHKテレビドラマ『幻蒼』(1995)で第32回プラハ国際テレビ祭でチェコ・クリスタル賞。1999年、全音楽譜出版社より『上野耕路 ピアノ作品集』を出版。2000年より日本大学藝術学部にて、映画音楽の講義を受け持つ。2004年、キユーピー「たらこパスタソース」のCM音楽が話題を呼ぶ。2009年、リコーダー四重奏のための《クァルテット・パストラーレ》初演。犬童一心監督『ゼロの焦点』(2009)で第33回日本アカデミー賞優秀音楽賞。2011年、音楽的側面の集大成とも言えるアルバム『エレクトロニック・ミュージック』を配信開始。蜷川実花監督『ヘルタースケルター』(2012)音楽監督。犬童一心・樋口真嗣監督『のぼうの城』(2012)で第36回日本アカデミー賞優秀音楽賞。2014年、NHKアニメ「ナンダカベロニカ」、NHKBSドラマ「プラトニック」等。16人編成のバンド「上野耕路・アンド・ヒズ・オーケストラ」を経て、現在は「ソシエテ・ノワール」で活動中。 https://www.alchemy-music.net/


佐野敏幸:《GRS(ガレサ)》(2009)
  インド音楽では音階をとても大切にします。インド人は、音階を何か哲学的なものと結びつけて捉えているようです。音階に神様の名前をつけたりするのも、そのような事の表れなのだろうと思われます。そして、一回の演奏では、一つの音階を守り抜くのが通常です。
  しかし、世界観が異なり、さらに西洋系の音楽にもふれてきた私のような外国人がインド音楽をやる上で、インド音楽的常識を徹底的に守らなければならないのか、といった葛藤も若干あります。
  そんな折、大井氏よりの作曲依頼がありました。今回、非インド系奏者である大井氏が西洋楽器を用いて演奏するための曲であるということを意識し、あえて複数の音階を組み合わせて作曲を行いました。
  「ドレミファソラシド」はインド音楽の音名では、「Sa Re Ga Ma Pa Da Ni Sa」です。旋律を忘れないようにメモする時には、「SRGMPDNS」と省略して表記することが多いです。タイトルの「GRS」は、出だしの旋律から採りました。(佐野敏幸)

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佐野敏幸 Toshiyuki SANO
   1972年愛知県豊橋市生まれ。13歳頃より独学でギター・ピアノを始める。また、ソルフェージュ・和声学を作曲家の堀江はるよ氏に師事。1995年、西洋音楽と自身のミスマッチを感じ始めていた頃にインド音楽に出会う。1996年、シタール奏者の田中峰彦氏の紹介によりAmit Roy氏に師事を始める。より深くインド音楽を学ぶため、2000年よりAmit Roy氏のそばに移り住み研鑚を積んでいる。2005年、タブラの巨匠Pt. Anindo Chatterjee氏との共演によりCD「Memory」を製作。作曲も行い、歌とピアノのための“Sandhyaprakash - meeting of the light”などの作品がある。





cf. 【フランソワ・クープラン「組曲(オルドゥル)」公演】

■F.クープラン:《王のコンセール》(クラヴサン曲集第3巻所収) 第1コンセール ト長調、 第2コンセール ニ長調、 第3コンセール イ長調、 第4コンセール ホ短調  [2012.06.20]

■F.クープラン:第1組曲 ト短調/ト長調、 第2組曲 ニ短調/ニ長調、第3組曲 ハ短調/ハ長調  [2014.06.09] [closed]

■F.クープラン:第4組曲 ヘ長調、 第5組曲 イ長調/イ短調、 第6組曲 変ロ長調  [2015.06.07] [closed]


■F.クープラン:「クラヴサン奏法」から8つの前奏曲、 第11組曲 ハ短調/ハ長調、 第12組曲 ホ長調/ホ短調  [2017.07.08]  [closed]

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by ooi_piano | 2018-09-10 20:01 | コンサート情報 | Comments(0)

1/12(日)15時 《フランツ・リストの轍》第3回公演


by ooi_piano