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コウスケ:どうもこんにちは。鈴木コウスケです。
コウノスケ:鈴木コウノスケです。
コスケ:鈴木コスケです。
コウスケ:本日は、大井浩明フォルテピアノコンサートにお越しいただきありがとうございます。「」を作曲しました、鈴木コウスケです。
コスケ:ちょいまち。(ビシッ)
コウスケ:え?
コスケ:「」ってなんやねん、タイトルあるんじゃないの?
コウスケ:いやそれが、まだ決まってないのよ。コウスケが提出したタイトル、没になっちゃって。(笑)
コウノスケ:「ベーツァルトとモートーベン」?
コウスケ:それもだけど、その後もいくつか没案があって、この原稿書いてる時点(7/10)ではまだタイトル「」です。
コスケ:なんと!まあいいか。音楽だもんね。
コウスケ:そのとおり。聞いて面白ければいいのさ。
コウノスケ:そういやコウスケはピアノ弾けたんだっけ。
コウスケ:弾ける、なんてオコガマシイケドネ。
コスケ:何故にカタカナ。
コウスケ:いや、ちっちゃいころに母親に習ってたのよ。うちの母親が近所の子供相手に教えてて。
コウノスケ:へぇ。
コウスケ:でもすぐやめた。やっぱ親に教わるのはきっついねぇ。
コスケ:ありがちだねぇ。
コウスケ:で、公立の音楽科の高校を受験するときに試験でベートーベンのピアノソナタを弾かなくちゃいけなくて、それでまたちょっと始めて。
コウノスケ:ソー、レソシレドラソ~
コウスケ:それだ。20番。それでそればっかり弾いてたらソの音を覚えた。
コスケ:プチ絶対音感やね。
コウノスケ:「」だけど。これはどうやって作ったの?
コスケ:以下完全ネタバレなのでネタバレしたくない方は後で読んでね。
コウスケ:誰に言ってるんじゃい。「」は、パソコンで作りました。
コウノスケ:コウスケは作曲は基本パソコンですな。
コウスケ:そう、先月買い換えたばっかのノートです。
コスケ:どうでもええがな。っつーか、コウノスケは作曲ツールのことじゃなくて作曲方法のことを聞いているのではないか?
コウスケ:そうなの?
コウノスケ:そうでした。
コウスケ:ええと。コウスケとしては「コンサート全体としてベートーベンさんとどう関係するか」ってところを一番考えました。単に、ベートーベンと違うタイプの曲を作ってある種の「箸休め的」な音楽を作るより、ベートーベンと同じベクトルで切り結ぶような関係が作れないかなと。
コウノスケ:Zzz...
コスケ:寝てる!?
コウスケ:それがコンセプトとして、具体的な作業ね。コウスケはアカデミックな作曲法を知らない。コウスケはベートーベンのような音楽を0から作ることは出来ない。コウスケが自分で考えるフレーズには限界がある。ということを踏まえて、ので、なにか、自動的に不思議なフレーズを作りたい。しかも、「現代音楽っぽい」ものにしたくない。もっとポップなものにしたい。
コウノスケ:もう食べられない。
コスケ:寝言!?
コウスケ:ので、ベートーベンさんの偉業をすっかりお借りすることにしました。今は便利な時代なので、「ベートーベン ピアノソナタ MIDI」とかやって検索すれば、MIDIデータが簡単に手に入ります。それを使って、今回のコンサートで取り上げられているピアノソナタのフレーズを編集することで新たな音楽にすることを模索してみました。
コウノスケ:母ちゃんかんべん。
コスケ:ジャイアン!?
コウスケ:ぶっちゃけ、コラージュと言おうが、カットアップと言おうが構いません。でも、なんか不思議なことが起きてます。小道を散歩してたらいつの間にか既視感を感じつつ変な場所に出てきちゃった、みたいな感覚を味わって貰えれば嬉しいです。
コウノスケ:はっ!
コスケ:あ、起きた。
コウスケ:おしゃべりが過ぎたかしら。ねえ、どう思う?
コウノスケ:んー、いーんじゃない?
コスケ:ではではゆっくりとお楽しみください!
コウスケ:そこは三人で言うとこだろ!
コウノスケ:ご意見・ご感想などこちらまで頂けると何よりです。Kousuke[at]zb.wakwak.com
鈴木光介 Kosuke SUZUKI
1979年茨城県土浦市で5人兄弟の4番目として生まれ、音楽好きの家族と音楽に囲まれて成長する。1999年《時々自動(ときどきじどう)》のメンバーとなり、作曲を始める。現在は作・編曲、演奏、ワークショップなど多岐にわたり活動中。演奏楽器は、トランペット、ピアノ、パーカッション、ボイス、口琴、などなど。
[主な参加ユニット]
時々自動
真黒毛ぼっくす
FOMALHAUT
バチカンブラザーズ
すずきさんち

大井浩明 Beethovenfries
16 Dec 1770 - 26 Mar 1827
第三回公演《哮ぬ獅子とて眠るとや》
Dachtet ihr, der Löwe schliefe, weil er nicht brüllte?
京都文化博物館 別館ホール
(旧日本銀行京都支店、明治39年竣工/重要文化財)
2008年7月25日(金) 18時30分開演
使用楽器: アントン・ヴァルター (梅岡楽器サービス提供)
A=430Hz, 1/8 PC調律 (不均等平均律)
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《演奏曲目》
●鈴木光介(1979- ):フォルテピアノ独奏のための組曲《Even Be Hot(ホットこともありえます)》
(2008、委嘱新作初演) - 第I曲 「Both Eve En (両方のイヴアン)」
■ベートーヴェン: ソナタ第19番ト短調Op.49-1(1797)[全2楽章](ソナチネ)
Andante - Rondo: Allegro
●鈴木光介: 第II曲「Bone He Vet (骨彼は獣医)」
■ベートーヴェン: ソナタ第20番ト長調Op.49-2(1796)[全2楽章](ソナチネ)
Allegro, ma non troppo - Tempo di Menuetto
●鈴木光介: 第III曲「Be The Oven (オーブンに)」
■ベートーヴェン: ソナタ第9番ホ長調Op.14-1(1798)[全3楽章]
Allegro - Allegretto - Rondo: Allegro comodo
●鈴木光介: 第IV曲「Be Hoe Vent (通気孔が鍬)」
(休憩15分)
●鈴木光介: 第V曲「Net Be Hove (ネットでホーブ)」
■ベートーヴェン: ソナタ第10番ト長調Op.14-2(1799)[全3楽章]
Allegro - Andante - Scherzo: Allegro assai
●鈴木光介: 第VI曲「Bee Hot Evn (ハチホット公社)」
■ベートーヴェン: ソナタ第11番変ロ長調Op.22(1799/1800)[全4楽章]
Allegro con brio - Adagio con molta espressione - Menuetto - Rondo: Allegretto
●鈴木光介: 第VII曲「Even Be Hot (ホットこともありえます)」
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コウスケ:どうもこんにちは。鈴木コウスケです。
コウノスケ:鈴木コウノスケです。
コスケ:鈴木コスケです。
コウスケ:本日は、大井浩明フォルテピアノコンサートにお越しいただきありがとうございます。「」を作曲しました、鈴木コウスケです。
コスケ:ちょいまち。(ビシッ)
コウスケ:え?
コスケ:「」ってなんやねん、タイトルあるんじゃないの?
コウスケ:いやそれが、まだ決まってないのよ。コウスケが提出したタイトル、没になっちゃって。(笑)
コウノスケ:「ベーツァルトとモートーベン」?
コウスケ:それもだけど、その後もいくつか没案があって、この原稿書いてる時点(7/10)ではまだタイトル「」です。
コスケ:なんと!まあいいか。音楽だもんね。
コウスケ:そのとおり。聞いて面白ければいいのさ。
コウノスケ:そういやコウスケはピアノ弾けたんだっけ。
コウスケ:弾ける、なんてオコガマシイケドネ。
コスケ:何故にカタカナ。
コウスケ:いや、ちっちゃいころに母親に習ってたのよ。うちの母親が近所の子供相手に教えてて。
コウノスケ:へぇ。
コウスケ:でもすぐやめた。やっぱ親に教わるのはきっついねぇ。
コスケ:ありがちだねぇ。
コウスケ:で、公立の音楽科の高校を受験するときに試験でベートーベンのピアノソナタを弾かなくちゃいけなくて、それでまたちょっと始めて。
コウノスケ:ソー、レソシレドラソ~
コウスケ:それだ。20番。それでそればっかり弾いてたらソの音を覚えた。
コスケ:プチ絶対音感やね。
コウノスケ:「」だけど。これはどうやって作ったの?
コスケ:以下完全ネタバレなのでネタバレしたくない方は後で読んでね。
コウスケ:誰に言ってるんじゃい。「」は、パソコンで作りました。
コウノスケ:コウスケは作曲は基本パソコンですな。
コウスケ:そう、先月買い換えたばっかのノートです。
コスケ:どうでもええがな。っつーか、コウノスケは作曲ツールのことじゃなくて作曲方法のことを聞いているのではないか?
コウスケ:そうなの?
コウノスケ:そうでした。
コウスケ:ええと。コウスケとしては「コンサート全体としてベートーベンさんとどう関係するか」ってところを一番考えました。単に、ベートーベンと違うタイプの曲を作ってある種の「箸休め的」な音楽を作るより、ベートーベンと同じベクトルで切り結ぶような関係が作れないかなと。
コウノスケ:Zzz...
コスケ:寝てる!?
コウスケ:それがコンセプトとして、具体的な作業ね。コウスケはアカデミックな作曲法を知らない。コウスケはベートーベンのような音楽を0から作ることは出来ない。コウスケが自分で考えるフレーズには限界がある。ということを踏まえて、ので、なにか、自動的に不思議なフレーズを作りたい。しかも、「現代音楽っぽい」ものにしたくない。もっとポップなものにしたい。
コウノスケ:もう食べられない。
コスケ:寝言!?
コウスケ:ので、ベートーベンさんの偉業をすっかりお借りすることにしました。今は便利な時代なので、「ベートーベン ピアノソナタ MIDI」とかやって検索すれば、MIDIデータが簡単に手に入ります。それを使って、今回のコンサートで取り上げられているピアノソナタのフレーズを編集することで新たな音楽にすることを模索してみました。
コウノスケ:母ちゃんかんべん。
コスケ:ジャイアン!?
コウスケ:ぶっちゃけ、コラージュと言おうが、カットアップと言おうが構いません。でも、なんか不思議なことが起きてます。小道を散歩してたらいつの間にか既視感を感じつつ変な場所に出てきちゃった、みたいな感覚を味わって貰えれば嬉しいです。
コウノスケ:はっ!
コスケ:あ、起きた。
コウスケ:おしゃべりが過ぎたかしら。ねえ、どう思う?
コウノスケ:んー、いーんじゃない?
コスケ:ではではゆっくりとお楽しみください!
コウスケ:そこは三人で言うとこだろ!
コウノスケ:ご意見・ご感想などこちらまで頂けると何よりです。Kousuke[at]zb.wakwak.com
鈴木光介 Kosuke SUZUKI
1979年茨城県土浦市で5人兄弟の4番目として生まれ、音楽好きの家族と音楽に囲まれて成長する。1999年《時々自動(ときどきじどう)》のメンバーとなり、作曲を始める。現在は作・編曲、演奏、ワークショップなど多岐にわたり活動中。演奏楽器は、トランペット、ピアノ、パーカッション、ボイス、口琴、などなど。
[主な参加ユニット]
時々自動
真黒毛ぼっくす
FOMALHAUT
バチカンブラザーズ
すずきさんち